ご挨拶ご挨拶

キミのピースがぴったり合う場所

新時代をやり抜こう

 2020年という年は日本の歴史の中でも特筆すべき転換点になるだろうと言われています。オリンピックに浮き足立たぬよう、今から心しておく必要があります。税金制度、就労制度、そして医療制度が、はっきりと将来を見据え、変わっていきます。無論皆さんはまず、目の前の「受験」に集中しなければなりません。しかし6年後~10年後に全く別世界が待っているのです。ICT・AIを利用した多くの事業のみならず、医療に関する学習手段や取得技術も大いに変化しているでしょう。しかし、人間自体は急には変われません。また変わる必要があるのでしょうか。現在、人と人のコミュニケーションがかつてないほど難しくなりつつあります。だからこそ、常に「教育と人間関係」はセットで考慮すべきです。もっと言えば、教育と人の交流と医療が一体で強く結ばれなくてはなりません。これからの10年のキーワードは、超高齢化・移民問題・地方の過疎化・温暖化・大型地震などが挙げられるでしょうが、それに加えて人間関係の希薄化もあると思います。
 私ども大阪医歯学院は、「受験学習」を通して生徒と講師、生徒同士、職員と生徒らが、強い絆を持てる指導に邁進します。その中で、個人に適した学習法を提示し、学力を伸ばす所存です。1人の力では成し得ないことが人間社会のほとんどです。みなさんの入試にしても、保護者の協力、講師の指導、職員のケア、そして友人同士の励ましあい、と多くの人が関わって、初めてじっくりと学習できます。これは将来の医療の場合、チーム医療として生きてきます。むろんICTやAIを利用することはありますが、それに全面依存してしまってはチームは弱体化します。便利なものは利用すべきですが、重要な最終判断は人間が行うべきです。外交的であろうと内向的であろうと、人々の協力の中で、技術やスキルも発展します。極端に内向的な人も、必ず心の交流ができるはずだと信じて私どもは関わります。
 獣医学部入試は難関ですが、これからは卒業、国家試験も今の歯学部や薬学部のように難化してきます。学力向上のための「自制心」と「やり抜く力」の養成は、将来必ず役に立ちます。私たちは全力でその指導にあたります。心に夢を持って、目標を達成しましょう。

理事長 北原 裕司理事長 北原 裕司

奈良教育大学 特設理科生物卒業
国家資格 キャリアコンサルタント
上級心理臨床カウンセラー

偽薬効果

 例えばホメオパシーという理論があります。19世紀はじめにドイツのハーネマンという医師が創始した方法で、化学の常識からすればとんでもない理論なのですが、今でも世界中にファンがいて、治療として用いている医師も少なくありません。もっとも日本では少し胡散臭いと見られていて2010年日本医師会は反対声明を出したようです。ホメオパシーのどこが批判されてるかというと、この理論では身体が症状を出すにはそれなりの理由があるので、やたらに止めてはいけないというのです。と、ここまではいいのですがここからが面白いんです。例えば熱があるときは、止めるのではなく発熱する物質を患者に与えれば身体が向かおうとしている方向を助けることになるので、効果的だというのです。でも、さすがに強烈に発熱するのは危ないと思ったのかどうか、ホメオパシーでは希釈すれば希釈するほど効果的という考え方をします。原液を百倍、千倍、そのまた百倍千倍とどんどん希釈すればするほど効果があると言います。皆さんは無限希釈なんてあり得ないことは充分ご存じのはず。つまり原液に含まれる分子が一個も含まれないくらい希釈したら、それは単なる水分子だけなので効くはずもありません。こんなの当たり前なのに、何故ホメオパシーは人気があるのでしょう? ドイツでは今でも薬局の正面に堂々と「ホメオパシー薬あります」なんて看板を出してます。理屈はどうあれ「効果がある」とファンは言います。確かにハーネマンの時代ではホメオパシーはかなり効果的な治療法だったようです。それは正統医学の方が荒々し過ぎて、今から考えると治療が返って病気を悪化させていたようです。例えばアメリカ初代大統領のジョージ・ワシントンの例は悲惨です。彼は1799年の冬に風邪を悪化させて喉が腫れ上がり、呼吸さえ苦しくなりました。そこで著明な医師が往診に来て、当時、最も一般的であった正統医学の治療法である瀉血(血を抜くこと)を行いました。それでも治らないので、別の医者が次々やってきて、瀉血法を行い結局2リットルほど血を抜かれました。その夜に大統領は息を引き取っています。こんな時代だとホメオパシーのほうが効果的だったのは当たり前、ヒポクラテスはすでに紀元前4世紀に「まずは患者に害を及ぼさないこと」が肝心と書いてます。ホメオパシーの効果がプラシーボ(偽薬効果)であるのは明らかなのですが、生き残っているのは治癒への願いが心理的に良い効果を及ぼすからなのかもしれません。だからといって筆者は全面的にプラシーボを勧めているわけではありません。プラシーボは悪徳商法にもつながりかねないし、危ない橋ではあります。しかし、無害なものが治癒効果を発揮するという現象はもう少し研究されてもいいかもしれません。

大阪医歯学院顧問医 中川 晶顧問医師 中川 晶医師

奈良県立医科大学医学部卒業、
精神科専門医、臨床心理士
大阪赤十字病院看護部講師、
ナラティブコミュニケーション研究所所長
京都看護大学大学院特任教授、
奈良学園大学保健医療学部客員教授
京都大学医学部講師、
日本保健医療行動科学会会長
(なかがわ中之島クリニック院長)

ページトップに戻る