中川先生の「ためになる話」

焦りを抑えるコツ

焦りを抑えるコツ 梅雨の時期というのは鬱陶しいですね。心身ともに不調になりやすい時期でもあります。うちのクリニックでもこの時期には不調だと訴える人が増えます。メカニズム的に証明されてはいませんが、どうも気圧が下りつつある時が良くないようです。下りきって雨になると逆に安定するようです。気圧低下の影響はうつ病や不安症の患者さんで顕著ですが、病気でない人も精神的に不安定になりやすい傾向があるようです。こんな時期は気をつける必要があります。
 皆さんはさらに日々受験勉強というストレスに曝されています。現実場面ではおおよそ役に立ちそうもない知識を連日、頭に詰め込まねばならない事に憤りを感じている人、また思うように成績が伸びなくて焦りを感じている人も多いと思います。「やらねば」という気持ちだけが先走り、前のめりになっていませんか?前のめりは転ぶもとです。こんな時は腹をくくって休んでしまう方がいいです。最も能率的なやり方が一番いいのは少し離れて観察していれば明らかなのに「やらねば」という気持ちが強すぎて能率が落ちる場合が多いようです。こんな時はフレッシュアップが大事です。つまりは一日、二日受験勉強から完全に離れてみることもありです。その方が、能率が上がると腹をくくることが大事です。

 「急がば回れ」というのは単なる諺ではありません。
 休むと遅れるのではなく、能率がアップするのは常識で考えれば誰でも分かる事なのですが、当事者にだけは見えないことがよくあります。勉強が頭に入らない、進まない、焦るなどの症状が出たら、フレッシュアップです。ぼくがロンドンに住んでいた頃、忙しいドクターたちが午後三時になると、みんな集まってきて紅茶やコーヒーとビスケットで歓談するのが普通でした。そんなに長い時間ではなく20分ほど。でも、不思議とティータイムでフレッシュアップされていました。疲れたら休むのは正しいことです。お忘れなく。

顧問医師:中川 晶
平成28年7月

中川晶先生プロフィール

中川晶先生プロフィール

 産経新聞の『中川晶の"生き方セラピー"』でご存知の方もおられると思います。
10年来お付き合いいただいている私共が言うのもなんですが、それはもう愉快な方で、一度語り始めると尽きることがないかのように実に幅広い、しかも有益で面白い話題が湧き出てくるのです。これはおそらく、一度や二度ではない挫折体験と、森羅万象に対する、特に人間に対するとてつもない興味がなせる技だと思えます。受験生についてもご自身の実体験と、臨床心理士としての深い洞察から、真の受験生の心の友となっていただけること請け合いです。先生のユニークで的を得たお話しを、お楽しみください。

  • 奈良学園大学保健医療学部教授
  • 大阪大学医学部講師
  • 心療内科医・臨床心理士
  • 京都大学講師
  • なかがわ中之島クリニック院長
  • 大阪医歯学院顧問医師
<著書・共著>
「心療内科のメルヘン・セラピー」(講談社)
「やすらぎが見つかる心理学」(PHP)
「心理療法」(朱鷺書房)
「ココロの健康からだの医学」(フォーラムA)父(故人)中川米造先生との共著 他

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